人材紹介業は、求人企業と求職者とを仲介してその採用を斡旋するもので、雇用契約は求人企業と求職者の間で交わされます。採用が決まった時点で斡旋は完了するので、この件に関してのサービスの継続性がありません。
これに対して人材派遣業の場合、雇用関係は派遣業者と派遣労働者との間で交わされており、派遣先企業の依頼に基づいて派遣企業は自分が雇用している労働者をそこへ派遣します。派遣労働者は派遣先企業に労働力を提供し、その見返りとして派遣先企業が派遣業者に派遣料金を支払います。そして、労働者の賃金は雇用関係にある派遣業者が支払います。従って、労働者を派遣し続けている間はサービスが継続していることになります。
ところで、2000年より、「紹介予定派遣」というシステムが認められるようになりました。これは、一定期間派遣労働者として働いた後、労働者と派遣先企業が合意すれば直接雇用に切り替える、というもので、これによって転職時のミスマッチが軽減すると共に、人材紹介業と人材派遣業の兼業が増えてきました。